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痛快あるのみ

オペレーション・フォーチュン

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ジェイソン・ステイサムの映画。もはやその一言以外何も必要ないような作品。

英国諜報機関のスパイを主人公にしたいわゆるスパイ映画で、取引されるものの正体がわからない闇取引を追うというお話。しかし不思議なほどに謎を解くような込み入った設定はなく、複雑な騙しあいもなく、したがってあっと驚くような展開もない。ただただ圧倒的に強いジェイソン・ステイサムを見ることができ、行きがかり上行動を共にすることになってしまった映画スターがコミカルで楽しい、という映画である。

スパイ映画的なプロットらしきものは一切どこかに捨てたようで、いろんなところが抜け抜けであり、ご都合主義的な感じもすごい。なのに、そんなことはどうでもいいいぐらい痛快だ。主人公があまりにも強くてピンチにならない。ジェームズ・ボンドもイーサン・ハントもそれなりにピンチを潜り抜けていると思うが、本作のオーソン・フォーチュンはあまりにも無敵。ハラハラすることもなく、とにかく敵を圧倒するジェイソン・ステイサムを楽しむという映画だ。

終盤に向かうにつれてコメディ要素が増し、展開が読めなくなる。ある意味誰も想像しない結末と言えるだろう。(映画ライター・ケン坊)

ケン坊がさらに語る!WEB限定おまけコラム

この記事には映画のネタバレが少々含まれているので、まだ映画を見ていない人はその点をご承知おきの上で読んでください。

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ムチャクチャな映画である。好きかと問われればもちろん大好きである。なにしろジェイソン・ステイサムだ。つい先日別の映画でメガロドンと肉弾戦をやって勝っていたジェイソン・ステイサムだが、そのままの無敵ぶりを本作でも発揮している。

主人公たちが追う闇取引の重要人物としてグレッグ・シモンズという大富豪が登場するが、この人物をヒュー・グラントが演じている。この人の存在感がこの作品のキモであると言ってしまっても良い気がする。たたずまいが見事で、物語の展開に合わせて印象が変わっていくこの人物に大いに魅了される。

ストーリーは各所デタラメで、スパイものとして見るとともすると杜撰なプロットである。取引されるのは作中では「プログラマブルAI」と呼ばれているもので、まぁAIなのだろう。一般にプログラマブル〇〇というのは〇〇をプログラムできる、という意味で、プログラムによって挙動を変化させることができるもの、という方向で使うはずだ。が、本作でのプログラマブルAIはこのAIがプログラムを行うことができる、という意味で使われているように見える。問題のAIはあらゆるシステムをハッキングして好きなように操作することができる、のだそうだ。それがポータブルハードディスクに入った状態で運搬され、途中でまるっとコピーされたりしている。あらゆる考証を全部ドブに捨てたのであろう。

序盤から主人公たちを邪魔するチームがあるが、ここでもあまり複雑な騙しあい等はなく、スパイ映画らしい唸るような展開といったものもない。主人公たちは事件を追って世界中を飛び回るが、その移動にもあまり必然性はなく、単に映画に花を添えているに過ぎない。いろんな景色が楽しめればいいのだ、という潔さすら感じる。

かように各所抜け抜けなのにもはやそんなことなどまったく気にならない。なぜならジェイソン・ステイサムだからである。主人公が彼ならもうなんでもいいのだ。とにかく強い。格闘をしてもドンパチをしても危なげない。どの相手よりも圧倒的に強い。ピンチにならない主人公である。

主人公がジェイソン・ステイサムでなければ成立しないような脚本だと思うが、逆にジェイソン・ステイサムを想定したからこんな脚本になったという可能性もありそうだ。

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