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旭川市末広東1条4丁目のプログラミング教室「ぱそんこ」が、世界中で爆発的人気のコンピューターゲーム「マインクラフト」(マイクラ)で旭山動物園を再現する取り組みを進めています。代表の新里雄亮さんは「動物を観察したり、施設を建てたりする作業を通して子供たちの創造力を伸ばしたい」と話しています。
教室には、未就学児から高校生まで約70人の子供たちが通っています。授業内容はプログラミングや、ビジネスソフトの資格検定対策など。パソコン初心者のための大人のコースも開設しています。
「みんなで協力して楽しみながらできる実習を探していた」という新里さんは、子供たちに人気のマイクラの活用を思いつきました。3Dブロックで構成された仮想空間の中で、ものづくりや冒険が楽しめるゲーム。教室に通う子供の大半が経験者で、移動やブロックの設置など基本操作は慣れています。ベースとなる旭山の傾斜や、園内の道や獣舎の位置などはグーグルマップを参考に講師が用意しました。ほとんどの子が家族と旭山動物園まで出かけて担当する獣舎を取材してくるそうで、自分で撮影した写真などを参考に作業を進めています。
1カ月ほど前から制作をはじめ、進捗は全体の3分の1ほど。すでに完成したあざらし館は中に入ることができ、名物のマリンウェイ(円柱水槽)も再現しました。マイクラではバケツで水を流すと水流ができてしまうため、水中に昆布を植えて水を止める工夫もしています。「傾斜のある土地を利用した展示方法など、マイクラで獣舎を再現していると旭山動物園の発想にあらためて驚きます」と新里さん。一方「大人では気が付かない部分まで作りこむ観察力と、それをデフォルメして再構築していく子供たちの創造力はすごい」と感心します。
現在は獣舎や売店など建物を中心に進めていますが、3Dソフトを使って動物たちの制作にも着手しています。関節の位置を指定して行動をプログラムできるので、たとえばエゾヒグマのとんこのクセなど旭山動物園の個体らしい動きを再現することも可能です。新里さんは「共同作業の楽しさや難しさ、議論の大切さを、実践を通して学んでほしい」と話しています。
旭山動物園の坂東元園長は「遊び感覚で、子供たちに動物の生態や展示方法に関心をもってもらえればうれしい」と話しています。制作の途中経過はぱそんこのインスタグラムで公開しています。問い合わせはぱそんこ(TEL.050-5532-0331)へ。