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アジャンタ石窟
西インドの世界遺産
デリーから国内線2時間のフライトで、西インドのオーランガバードに着く。この周辺の世界遺産は石窟が有名。
550メートルに渡り断崖を繰り抜いたアジャンタ石窟寺院群。中国の莫高窟も素晴らしかったが、このアジャンタ石窟もほぼ同じだと思った。紀元前2世紀~5世紀ころにかけての仏教の時代の修業と信仰の厚さを示すもの。お釈迦様が多く掘られている。
アジャンタから少し離れたところにあるエローラ石窟寺院群はまた一風違ったすごさと魅力がある。ここは仏教のみならず、ヒンズー教、ジャイナ教の壮大な石窟寺院が共存しているのが面白い。
一番の見どころはヒンズー教の石窟寺院。その規模といい、造形の素晴らしさといい、圧倒される。
エローラ石窟
インド社会の現実
貧富の差が大きい社会という視点では、ホームレスの家族がところどころで見られる。ホームレスという言葉は日本では社会からはみ出した独り者の高齢者のイメージであるが、それとは違う。どちらかと言うと中心街の目立つ場所にある道路脇とか、道路の広めのグリーンベルト上で家族で暮らしている家の無い最下層の人達なのだ。
前回に動物と人々や車が全く干渉し合うことなく共存している不思議な様を書いたが、まさにそれだ。彼らはその動物のように全く衆目を気にすることなくそこで生きているのである。真っ黒く汚れた顔、ホコリで爆発したような髪、小さな子供達は素っ裸。ちゃんと食べていけているのだろうか、学校へ行けるのだろうか、病気にならないだろうかと心配になる。出きればお金をあげて助けてあげたいと日本人なら誰もが思うだろう。
街を歩いていると幼子を抱えた何人もの女性が恵んでくれと手をかざす。一人に上げるとワッと寄ってくることから安易に恵んであげるのは危険と言われているので、そこはぐっと我慢する。
だが、4~5歳の小さな女の子が近づいてきて私の足にまといつき、恵んでくれと手を出す。これには参った。こんな小さな痩せこけた女の子をどうしてほっとけようか。ぐっと心を抑え、ごめんねと言ってそそくさと逃げ帰るしかなかった。
素晴らしき民族衣装
インドは男社会で一見女性が少ない。女性は家の中にいることが多い。習慣や宗教的背景があるようだが、特に夕暮れ以降は治安が悪いということで夜は女性を外に出さないことが多いと聞いた。買物も男性の仕事だとか。
昼間は女性も多く出歩いている。その女性のほぼ全てがカラフルで明るい色合いのサリーなどに身を包んでいてとてもきれいだ。老若は様々であっても、どの女性もきれいな衣装に身を包んでいて視覚的に楽しい。とにかく衣装が素晴らしく、それがインドの不思議さと魅力の一因でもあると感じた。
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