旭川市出身の実業家で、株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス名誉会長の福嶋康博さん、美知子さん夫妻が昨年同市へ寄贈したドイツ磁器マイセンの展示会「旭川で出会うマイセン展―福嶋コレクション」が、旭川市役所総合庁舎2階の臨時窓口スペースで開かれています。

マイセンは、1710年にドイツで誕生したヨーロッパ初の硬質磁器。当時、欧州では中国磁器や日本の伊万里焼が高い人気を誇り、各国の王侯貴族や実業家がその製法の解明に挑んでいました。中でも東洋磁器の愛好家として知られるアウグスト強王は、錬金術師ヨハン・フリードリッヒ・ベトガーに磁器製造を命じ、マイセン磁器が誕生しました。“白い黄金”と称されるマイセンは、ヨーロッパでの東洋への憧れを象徴する存在であり、現在も工芸美術の最高峰として世界の愛好家を魅了し続けています。

展示会では、福嶋夫妻から寄贈されたコレクションの中から約50点を公開。アウグスト3世の妃に贈られたと伝わる「王冠付チュリーン」(1860〜80年頃)は、透かし彫りや浮き彫り、単色の風景画など当時の高度な技法が結集した名品です。また、イタリア喜劇「コンメディア・デッラルテ」(1740年代)に登場する人物を題材にしたロココ様式の磁器人形は、全18種類のうち11種類が展示されます。

「世界的な文化に直接触れられる貴重な機会です。多くの市民の皆さまにご来場いただきたい」と市担当者。展示は来年2月6日(金)までの開庁日に公開。12月21日(日)と1月11日(日)は特別開催します。午前9時〜午後5時まで。観覧無料。
