「シャクルート」の音色に触れて

　遠軽町在住の音楽家、谷藤紅山さんの演奏会「シャクルートの夕べ」が、4月22日(水)午後6時半から旭川市神楽公民館木楽輪(神楽3ノ6)で開かれます。

　シャクルートとは、尺八の上半分とフルートの本体部分を組み合わせたユニークな楽器で、アメリカ人のモンティ・レベンソンさんが考案し、谷藤さんが命名しました。高音はフルートのようで、低音は尺八に近く、深く厚みのある音を出すことができます。まさに日本と西洋二つの楽器のいいところを組み合わせた、ハイブリットな楽器。指使いはフルートと同じですが、楽器を縦にして吹くので、音量が大きく、まっすぐに音がのびるのも特徴です。

　谷藤さんは高校時代からフルートを演奏し、28歳からは尺八を中心に演奏してきました。12年前、シャクルートに出会ってからは、日本各地や海外でも精力的に演奏活動を続け、楽器の魅力を伝えています。

　当日は、シャクルートのために自ら書き下ろした楽曲などを演奏します。「片足鳥居との語らい」は、長崎の原爆に耐え、一本柱の状態で立つ山王神社の鳥居を目にした時の印象を曲にしました。子供たちが無邪気に遊んでいる様子、原爆による苦しみや悲しみ、そして平和への祈りへと大きく変化していく情景を、表情豊かに表現します。そのほか、馴染みのあるポップスやジャズのスタンダードナンバー、聖歌など多彩な曲を披露します。市内在住のフルート奏者中野映里さんと、17本の絃がある箏「十七絃」奏者の坂本雅妃紗さんとの共演も予定しています。

　入場料は1000円、チケットはヤマハミュージックリテイリング旭川店で取り扱っています。問い合わせは谷藤さん(電話0158-42-8364)へ。