5つ巡って“ウン勢”アップ？
当麻町に開運スポット誕生

　9月半ば、当麻町内の主要施設5ヶ所に置かれたのは、誰もが一瞬目を疑う「うんちの精」。訪れた人に良運を授ける(？)開運キャラクターです。この設置を町が主導し、しかもキャラクターのモデルは職員だというから、驚きは二倍です。

　企画の中心となったのは、前年度まで商工観光係に所属していた宍戸友裕さんと、地域振興係の村椿哲朗さん。二人は少ない予算でもまちを活性化する仕組みを作ろうと、2年ほど前からアイスドームの制作や子供たちの冬の遊び場作り、ご当地どんぶりの開発など、様々な企画やイベントを実行してきました。その様子をおさめたバラエティー番組風の動画は全国的にも高く評価され、先ごろ「平成27年全国広報コンクール・ウェブサイト町村部門」で総務大臣賞を受賞しています。

　一見、ふざけすぎでは…と敬遠されそうな企画ですが、二人は真剣そのもの。「もともと町内には展望の良いとうま山やミステリアスな鍾乳洞などの観光施設があります。それらと連動させ、町内を楽しく見て回る仕掛けとして、開運スポット巡りを思いつきました」と宍戸さん。「うんちは自分を生かしてくれた食物の最後の姿。堆肥にもなり、新しい命を誕生させるありがたいもの」との考えから、ウンと掛けて金運(中心市街地)、勝利運(鍾乳洞)、恋愛運(とうま山展望台)、子宝運(くるみなの庭)、健康運(くるみなの散歩道)の5体の精をデザインしました。「異動直前の3月30日起案という滑り込みでしたが、無事に受理され、この秋ようやく木像の設置にこぎつけました」と胸をなでおろします。

　「来春スタートのウォークラリーでは、すべて巡ると開運お守りプレートをプレゼントする予定です。裏面に願い事を書いて持ち歩いていただけたら」と村椿さん。町産材を使った木彫りの像とお守りは、林業が盛んなまちならでは。何十年とこの地に根を張ってきた町産材の地場パワーが、観光客を引き寄せる原動力となるのでしょうか。問い合わせは当麻町まちづくり推進課(電話0166-84-2111)へ。