1. ライナーウェブ
  2. ニュース&記事
  3. まとめ
  4. 自由な心で。人生を謳歌する大人たち

うたをうたおう♪

自由な心で。人生を謳歌する大人たち

この記事は最終更新日から1年以上経過しています。
内容のー部もしくは全部が変更されてる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

人はなぜうたうのか。ストレス解消、ボケ防止、ダイエット、平和のため―。人生経験を重ねた大人たちがうたう理由はさまざまです。いま、「うたうこと」に夢中な彼らを取材しました。

歌って踊って気分すっきり

ヤマハの「青春ポップス」教室には、まさに〝リア充〟の〝キラキラ女子〟がいっぱい!合間にはしっかり水分補給をして、運動靴持参の人も

「足をシュッと出して。宝塚のイメージで!」。元気に響く講師の声に、生徒から笑いがもれました。早速足を運んだのは、ヤマハミュージックリテイリング旭川店が昨年の夏から始めた、歌って踊れる「青春ポップス」の教室です。

スクリーンに映る専用の映像に合わせて、ザ・ピーナッツの「恋のバカンス」やあみん「待つわ」といった誰もが口ずさめる昭和のヒットソングに、簡単な振りをつけて歌います。和気あいあいとした雰囲気ながら、音程をとるパート練習や振り付けの確認などなかなか熱心。みなさん本気のご様子です。

「間違っちゃいけないとか、うまくやらなきゃなんて考えなくていいんです。ハモる時も、上のパートでも下のパートでも好きな方を自由に歌っていいし、とにかく楽しんで」と講師の荒川先生はにっこり。90分のプログラムもあっという間です。「青春ポップスは『カラオケ以上、レッスン未満』という位置づけで、習うことより楽しむことを重視したサークル感覚のプログラムです。音楽を通して、生活を豊かにできたら理想ですね」と話すのは同社の甲斐三保子さん。たしかに、教室から出てくる生徒たちは、運動後のように頬がほんのりピンクに色づき、充実感に満ちています。

生徒たちの始めた理由はいろいろですが、「思いっきり声を出せるのがいい!家じゃできないから」「だんだんうまくなるのがいい気分」「家で家事をしながら思わずステップを踏んでいる」といった明るい声がたくさん。人気上々で、今月からは豊岡センターでも実施を始めました。まだ若干の空きがあり、男性の申し込みもあるそうです。

終戦記念日に第九を歌う

あさひかわ第九の会のメンバーは、現在男性8人、女性19人で平均年齢は65歳

設立15年目のあさひかわ第九の会は、毎週日曜の午後1時半から2時間ほど、北星公民館に集まり、ベートーヴェンの交響曲第9番、通称「第九」の混声合唱を楽しんでいます。

代表の石黒勉さんは、もと旭川市木工芸指導所の技術者で、20代の頃に研修で3年間、西ドイツで暮らしました。第九との出会いは2002年、旭川音楽鑑賞協会が世界的指揮者「炎のコバケン」こと小林研一郎さんと日本フィルを招いた演奏会を企画した際、ドイツ語詞の解説を依頼されたことから。もともとは歌謡曲や演歌が好きだった石黒さんですが、「第九の歌詞はシラーという人の『自由のために』の詩の一部。第九は歓喜の歌として有名ですが、本来は自由、平等、博愛を歌ったもので、それをみんなで分かち合いたいと思いました」と会立ち上げのきっかけを語ります。

会の初演は、設立翌年の8月6日。広島原爆の日に、世界平和を願ったこの歌を歌いました。「日本では年末の定番曲のようにいわれますが、この時期に歌うことで、より日本らしい表現ができると気付いたんです」。その後も毎年、終戦記念日のある8月に、演奏会を開くことに決めました。これまでに、市内の北日本フィルや陸上自衛隊第2師団、目が不自由な弾き振りのピアニスト・宮崎剛さん、早稲田大の男声合唱団グリークラブなどと共演を重ねています。

「難しい歌詞ですが、会員みんながいつでも歌えるよう繰り返しレッスンしています。今後はさらに第九を極めるべく、ベートーヴェン自身やドイツ語、ドイツ文化についても幅広く学んでいきたい。ときには第九の生演奏を聴きながら、ケーキとコーヒーで気分転換も忘れずにね」。

17文字にユーモアのせて

昭和11年から続く旭川川柳社。主幹の庄司さんは元教諭で、日本けん玉協会一級指導員の一面も

声を出して歌うのは恥ずかしい…というシャイな人は、川柳をうたってみるのはいかが?月に2回、ときわ市民ホールで句会を開いているのは、旭川川柳社のみなさんです。

「季語がいらず、口語で作れる川柳は誰でも楽しめるものですよ」と主幹の庄司昭志登さん。説明や解説じみた句になってしまうのは面白みがなく、はっと思わせるのがいい川柳だそう。

取材日は、宿題となっていたお題が2つあり、庄司さんらが選者となって優秀な句を発表していました。続いて、席題。席題とは、本来その場でお題を出して詠むものですが、「もう年だからスッと思いつかない」というメンバーの声を受け、いつからか宿題となってしまったというから、何とものどかです。

メンバーは「頭を使うからボケ防止に」と始めた人もいますが、「運転中にひらめいたら、止まってすぐに携帯に打ち込むの。三歩歩いたら忘れちゃうから」と作句する人も。「わずかな文字の中に人間の本性が見えてくることがあります。あの人はこういう風に思っているんだとか、機微を感じられますね」とその奥深い魅力を教えてくれました。

たとえば「拗(す)ねる」というお題では、「拗ねてると背なに届かぬサロンパス」「脳はもう錆びたか減ったか働かぬ」「想定外拗ねた子らから介護受け」といった、思わずくすりとさせられる作品が並びます。老いや物忘れも笑い飛ばす、度量の広さが印象的です。旭川川柳社では月に1回、「川柳あさひ」と題した作品集を発行し、他の人の作品を見て研鑽を積んでいます。


夢中になるものがあると、人は生き生きします。「うたうこと」を始めてみたら、楽しい時間や新たな出会いが待っているかもしれません。

■取材協力
ヤマハミュージックリテイリング旭川店(☎0166-24-4500)
あさひかわ第九の会(☎090-1523-9034、代表・石黒勉さん)
旭川川柳社(☎0166-37-2582、庄司昭志登さん)

関連キーワード

トピックス

  • 主要
  • おでかけ
  • グルメ
  • 生活
  • まとめ
初夏を彩る展示やステージ 花と緑に親しむ5日間
潤いある街づくりを目指すイベント「花フェスタ旭川2025」が6月18日(水)から22日(日)までの5日間、市民活動交流センターココデ(旭川市宮前1条3丁目)で開... (6月14日)
旭川市内近郊のプール5選
いよいよ、夏が始まる予感が高まってきたよな~。 旭川市内外には、気軽に行けるプールがたくさんあるんだ。 魅力あるプールの数々を、俺たちの独断と偏見で紹介するぜ!... (6月13日)
愛別に文化と癒しの新スポット 神社で現代アート鑑賞いかが
愛別神社(愛別町北町348)の社務所内に、このほどギャラリーがオープンしました。開設したのは、宮司の丸井直人さん=写真=。現代アートに造詣が深く、約300点もの... (6月12日)
カワイイあの子らに会いに行こ ぶんか小屋でゆるねこてん
ネコ好きな手作り作家たちによる展示販売会「ゆるねこてん」が、6月14日(土)・15日(日)にまちなかぶんか小屋(旭川市7条通7丁目、買物公園)で開かれます。手描... (6月11日)
全店がライナー初登場 いちおしランチ教えます!
ライナー初登場店にいちおしランチを教えてもらいました... (6月10日)
叫べ!闘え!笑え! 炸裂する過激と熱狂の夜
「日本一過激なプロレス団体」として知られる大日本プロレスの旭川大会が、6月27日(金)午後6時30分から、旭川高砂台万葉の湯(旭川市高砂台1丁目)で開かれます。... (6月10日)
学生らが20ブース出店 週末にわくわく体験フェス
実験や体験を通じて子供たちの科学的な興味関心を育むイベント「わくわく体験フェスin科学館」が、6月15日(日)に、旭川市科学館サイパル(旭川市宮前1条3丁目)で... (6月9日)
まちなかで冒険体験! 北彩都で楽しむ2日間
あさひかわ北彩都ガーデンを会場にカヌーや乗馬を楽しむ「まちなかアクティビティinADW(あさひかわデザインウィーク)」が6月21日(土)・22日(日)に開かれま... (6月8日)
エゾシカ資源の利活用へ 狩猟から命を学ぼう
エゾシカの解体に焦点を当てたユニークなイベント「鹿肉どうでしょう」が、6月15日(日)午前10時からハルキッチン(東川町東11号南4)で開かれます。 道内各地の... (6月7日)
あらたな共同生活スタート
キリンのゲンキとあさひのもとに、ホロホロチョウがやってきました。共生展示が始まった当初は、ホロホロチョウを遠巻きに見ていた2頭。特にあさひは、バックヤードからワ... (6月6日)
伝説のすた丼屋編
東京発、まかない飯から世界へ 大盛りで腹を満たす丼ぶりチェーン ※商品情報はR7年6月10日時点の内容です ※デリバリーサービスの場合は価格が異なります ※店舗... (6月10日)
高校生が旭川の味を発信 「贅コクぷりん」誕生
旭川農業高校の生徒が開発したプリンが、あさひかわ菓子博2025で販売されることになりました。 開発したのは、ホクレンのブランド卵に、地元産の米粉とさつまいもをそ... (5月24日)
幕の内べんとう6選
味、栄養バランス、お手軽さ― 三拍子揃ったお弁当は、忙しい毎日の強い味方。 今食べてほしい、おすすめの6店をご紹介します。 「今日はどの幕の内にしよう?」 そん... (5月20日)
行楽のお供編
風と陽射しが心地良い季節の到来だ。外出先でも食べやすく、ドライブやピクニックのお供にぴったりな一品を紹介していく! ※表示価格はすべて税込です... (5月20日)
116軒のラーメン店が参加 金曜からスタンプラリー開始
2004年以来、春と秋に発行しているラーメン特集は、読者から絶大な人気を誇るライナーの代名詞ともいえる特集。今年も次号の5月23日(金)で、春のラーメン特集を発... (5月19日)
笑顔100年計画〜今月は歯と口の健康習慣!
毎年6月4日〜10日は、「歯と口の健康週間」となっています。痛みがなければ歯医者行かず、定期的な歯科検診なんて受けてないよ、という方も、まだまだ多いのではないで... (6月9日)
空ともっと仲良くなれる イチオシのグッズ紹介
冴えない天気の日だって、自分らしく。 こんなアイテムたちを味方につければ、心にも晴れ間がのぞきそう。 空ともっと仲良くなれるヒケツを教えます。... (5月30日)
昭和初期の旭川で活躍 詩人2人の足跡をたどる
昭和初期の旭川で活動した詩人、小熊秀雄と今野大力の足跡をまとめた書籍「いま、小熊秀雄・今野大力」が刊行されました。 小熊秀雄は「働く詩人」を自称し、民衆の暮らし... (5月29日)
THE ウラ側密着 クリーニング編
身近にある施設や商品、催し物など様々な仕事の舞台裏に、ライナー編集部が密着しました... (5月27日)
笑顔100年計画〜見た目だけじゃない、 歯列矯正の魅力〈後編〉
前回は、歯並びの見た目の影響についてお伝えしました。今回はお口の「機能」と矯正治療の関係についてお話ししていきます。 まず、お口の機能が健康的に維持されるために... (5月19日)
2025年を迎えて
明けましておめでとうございます。 皆さまにおかれましては、2025年が素晴らしい一年となりますことを心よりお祈り申し上げます。 遡ること100年前、1925年(... (1月1日)
40周年を節目に、見えてきた「可能性」
明けましておめでとうございます。 皆様におかれましては健やかに新春を迎えられたこととお慶び申し上げます。 株式会社ライナーネットワークは、本年6月を持ちまして創... (1月1日)
希望の花を咲かせる、挑戦の一年に
みなさま、新年明けましておめでとうございます。 旧年中も格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。 思い返せば昨年はロシアによるウクライナ侵攻を皮切りに、円安... (1月1日)
経済再生に向けて、リハビリの年に
明けましておめでとうございます。 振り返ればコロナ禍で誰もがもがき苦しんだ2020年でした。当社も直撃を受け、大いに冷や汗をかきました。 三密を避けての分散勤務... (1月1日)
旭川で【テイクアウト】できるお店〜東光・豊岡
旭川市内でテイクアウトできるお店を紹介します 【随時更新中・要事前確認】... (10月19日)
PRインターネット広告掲載はこちら »

ニュース / キーワード

ようこそ、ゲストさん

メールアドレス
パスワード

※パスワードを忘れた方はこちら

はじめての方はこちら

アカウント作成

ライナー最新号

2025年6月13日号
2025年6月13日号
東川のヤマチューンで アウトドアメーカーと コラボイベント
紙面を見る

ピックアップ

注目グルメ
注目グルメ
定番から新作まで ライナーが今注目する お店の味はこれだ!
シネマの時間
シネマの時間
映画ライター・ケン坊が語る新作映画とそのみどころ
外食チェーン
外食チェーン
人気商品ランキング上位3品をご紹介
味な人
味な人
北北海道で食に携わる人々の横顔をご紹介
つくろう旬レシピ
つくろう旬レシピ
プロの料理人が教える季節の食材を使った絶品レシピをご紹介
ものぴりか
ものぴりか
ライナーが集めてきた 地元の素敵な品々を紹介します
不動産情報
不動産情報
不動産・リフォーム等 住まいに関する情報を公開中
クーポン
クーポン
お得なクーポンを公開中
お知らせ
お知らせ
お店・スポットの お知らせ
ラーメンマップ
ラーメンマップ
ラーメン食べたいなぁ そんなときは専用マップで探してみよう
開店・移転・閉店
開店・移転・閉店
旭川市・近郊エリアの新店や創業などの話題。情報提供も歓迎!
星占い
星占い
6/10〜16の星占い

ページの最上段に戻る