旭山50周年の新グッズ
原料は動物のウンチだよ

日本製紙(株)の北海道工場旭川事業所(旭川市パルプ町)は、旭山動物園開園50周年を記念して、園内で暮らす草食動物のウンチを配合した特別紙でリングノート、メモ帳、はがきの3種類を製造、園内の売店で販売しています。

記念の年を自分たちらしく応援したいと考えた同社が持ち込んだ企画。キリンとカバのウンチを一度に30kgほど搬入し、洗浄を繰り返して残った干し草のような成分を消毒・乾燥して、パルプ紙におよそ5％配合します。表紙のイラストは工場勤務の女性社員が担当。動物の生態や環境についても考えるきっかけになればと、カバが描かれた紙にはカバの、キリンにはキリンのウンチを使っています。

少量生産のため、工場の大型機を使うのは難しく、同社の展示館に常設する小型の製紙機「ケメラーマシン」を15年ぶりに再稼働させました。一度にA4サイズの紙約1万枚分が完成します。品質が一定ではないため、機械での製本が難しく、裁断やノートのリング付けは人力です。ウンチの洗浄などを担当した高橋さんは「手作業が多く大変ですが、いい経験。漉き込まれた繊維の優しい風合いをぜひご覧ください」と話します。

販売は来年3月までを予定。価格は税込でリングノート1080円、メモ帳540円、ハガキ108円。製品に関する問い合わせは、日本製紙旭川サポート株式会社(電話0166・23・2004)へ。

また法人向けに名刺も制作していて、両面カラー印刷で1セット100枚4320円。裏面にはカバやキリンの写真とともに「みなさんの運気アップを祈念します」という気の利いたメッセージも。現在約30社が利用しています。注文はカムイ大雪バリアフリー研究所(電話0166・38・8200)へ。