よみがえる昭和の旭川
ノスタルジックな〝あの頃〟

月刊誌「HO(ほ)」やフリーペーパー「ホームドクター」などの出版社として知られる札幌市の(株)ぶらんとマガジン社が、昭和40～50年代の旭川の姿を収めた写真集「我が青春の街角へ 旭川 昭和ノスタルジー」を発行しました。小樽編、函館編、札幌編につづく第4弾。

中央図書館やアマチュアカメラマングループなどから膨大な資料や写真の提供を受け、取材文とともにまとめた一冊。師団通りに軒を連ねた料亭や商店、北の灘と呼ばれ隆盛を極めた酒造業、ネオンきらめくさんろく街を行き来する人々と流しの弾き語り…。軍都として栄えた旭川の歴史をベースに、子供たちの遊び場だった旭橋や開園当初の動物園、映画館が立ち並んだ4・5仲通りなど市民の娯楽、さらに三浦綾子さんや小熊秀雄さんといった地元が生んだ文化人など多彩なテーマを紹介しています。

また駅や買物公園のトピックでは、同じ場所の過去と現在の写真を対比して掲載しています。町並みや人々の賑わいが時代の変遷とともに移りゆく様子を連続写真で表現していてユニーク。40～50年前のあの頃と現在が確かにつながる構成です。

「あの時代を生きた多くの人にとって、若かりし日の懐かしい思い出がよみがえる一冊になるのではないでしょうか」と担当者。言葉通り、ざらついた白黒写真の中から活気に満ちた等身大の町の姿と生き生きとした市民の表情が鮮やかに浮かび上がります。全240ページ、税込2700円。旭川冨貴堂各店、コーチャンフォー、ジュンク堂などで扱っています。問い合わせは同社(☎011-521-5559)へ。