- 米を中心にイチゴやブロッコリー、ハウスアスパラなど100ヘクタールを作付けする農業生産法人(株)ノウリエの代表です。2010年に父のあとを継いで就農。比布町内で飲食店「のうりえ食堂」も運営しています
比布町の米農家・合田正人さんは、今年から一部の田んぼで「乾田直播(かんでんちょくはん)」に挑戦しています。
きっかけは4月、水田用の稲の種が余ってしまったこと。「もったいない」と思い立ったのが乾田直播でした。水田栽培は、苗づくりや田植えなど多くの手間がかかりますが、これは耕した畑に機械で直接種をまき、雨水を頼りに育てる超節水型の方法です。
思いついて2週間後の5月上旬、大豆を植える予定だった畑に種をまきました。少し遅めでしたが、7月現在、「びっくりするほど順調」に育っています。
この方法の場合、栽培全体にかかる労力は体感で4割ほど減り、田植え機の所持も不要です。将来農家が減っても、大規模な米づくりを続けられると期待されています。
今年は北海道で一般的な「ななつぼし」を2.5ヘクタールに播種し、9月末に約10.5トンの収穫を目指しています。すべて等級検査を受けて、来年以降の作付けの参考にする予定です。一部は関連企業の「のうりえ食堂」で試食提供も考えています。
「僕が就農した頃と気候はまったく違う。農業も10年単位でやり方を見直さないと。将来きっとこの農法が生きてくるはず」と合田さん。環境に配慮した新しい農法に、希望を見出しています。
株式会社ノウリエ
上川郡比布町基線5号
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