自然を愛した異能の作家
岩田道夫の世界展

絵画、詩、童話、彫刻など膨大な作品を遺した異能の芸術家、岩田道夫さんの没後10年と画集の出版を記念した展覧会が7月2日(火)～7日(日)、旭川市民ギャラリー(旭川市宮下通11丁目、蔵囲夢内)で開かれます。

岩田さんは1956年網走市生まれ。北海道大学理学部入学、卒業日前に中退。以後、創作に専念します。89年に拠点を旭川に移し、旭川の自然を中心に描き、92年童話集「雲の教室」(国土社)で日本児童文芸家協会新人賞を受賞。2014年7月心臓発作のため、数多くの作品を残して急逝しました。

自然をみつめる繊細で豊かな感性が生み出した作品は、誰もが秘めている清らかな部分に届くような印象を与えます。シンプルな線ややわらかな色彩、大胆な筆遣いなど表現は多岐に渡り、緻密な構図は数学計算で導くこともあります。

展覧会では、画集にも収録されている絵画をはじめ、ペン画、木炭画、墨彩、針金アート、コラージュ、陶芸、消しゴムスタンプなどの作品を展示し、その多面的な世界を紹介します。

会期中の4日(木)午後6時からは美瑛町在住の理論物理学者・佐治晴夫さんの特別講演「星空と芸術が世界を変える～最新の宇宙研究の視座を通して～」が開かれます。他人の目を一切意識しなかった孤高の芸術家と、最新の宇宙論が通じる点とは何か、感性と知性が交差する興味深い話が聞けそうです。

展覧会は入場無料。午前11時から午後5時(最終日は4時)開館。佐治さんの講演会は3000円(限定150人)。講演のチケットはジュンク堂旭川店、コーチャンフォー旭川店ほかで扱っています。問い合わせは村田さん(TEL：0166-22-3567)へ。