【ライナーキーワードQ】6月の正解[2014年7月8日号]
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フリーペーパーには、ライナーのような新聞型や、クーポン誌のような冊子型があります。ライナーは創刊当初からずっと新聞型で発行しています。その理由は、ずばり印刷のスピードです。現在、ライナーの印刷は、北広島市の大曲工業団地にある「トッパンメディアプリンティング北海道」に委託しています。ライナーのほか、大手全国紙やスポーツ新聞なども印刷している工場です。ここの新聞輪転機は、最大40ページを1秒間に20部印刷することができます。1時間で7万2000部。ライナーの発行部数は約17万1000部ですから、最大速で印刷すれば2時間ちょっとで刷り上ります。「情報は生もの」とは新聞業界の言葉ですが、広告を中心とした地域情報紙のライナーも、スピードが生命線です。例えば、求人広告。クライアントはできるだけすぐに、働いてくれる人を探しています。そのニーズに応えるためには、よりスピーディーに情報発信する必要があります。ライナーの場合、例えば火曜日号だと、締切はその前の週の金曜日の夕方。翌日の土曜日に印刷し、その日の夕方にトラック3台で紙面を旭川に運びます。さらに月曜日に、各地域の配布員さんのもとへ紙面を運び、その翌日にみなさんのお宅のポストへと配布されます。申し込みから3日(日曜日を除く)で掲載という流れ。通常の印刷(チラシなど)では、印刷自体にもっと時間がかかるので、1週間はかかります。17万部という大部数をこのスピードで刷れるのが、新聞輪転機の強みです。求人広告以外にも、1点ものの商品、例えば中古住宅や中古自動車の広告も、ギリギリまで商品を差し替えることができます(広告制作中に商談がまとまり、掲載物件を差し替えることもしばしば。デザイナーは大変ですが…)。本当は新聞輪転機でライナーを印刷している様子をお見せしたいのですが、ライナー以外の媒体(新聞など)も印刷しているため、情報管理の都合上、写真を公開することができません。昔のサスペンスドラマなどで、事件が発生して、新聞輪転機がまわっているカットがありますよね。まさにあんな感じです。あの猛スピードで回転しているドラム、時速50キロだそうです。

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