コタさんの晩酌思案中

そば屋のもつ煮

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束の間をゆったりと そば前で満喫するそば屋の粋な過ごし方

そばの老舗が、お酒にどうぞと数年前に始めたメニューは、枝豆、板わさ、天ぷら、もつ煮。そば前の肴にぴったりな小料理だ。もつ煮は、古くから常連に親しまれる看板メニュー「とりもつそば」と同じ材料を使ったもの。こってりしていそうな気もするが、思いのほかあっさり炊いてあって、酒を引き立てる。盛りつけも程よく、そばのために開けておいた腹を邪魔しない。
そばの老舗が、お酒にどうぞと数年前に始めたメニューは、枝豆、板わさ、天ぷら、もつ煮。そば前の肴にぴったりな小料理だ。もつ煮は、古くから常連に親しまれる看板メニュー「とりもつそば」と同じ材料を使ったもの。こってりしていそうな気もするが、思いのほかあっさり炊いてあって、酒を引き立てる。盛りつけも程よく、そばのために開けておいた腹を邪魔しない。

そば屋で、そばが茹で上がるのを待つ間、肴をつまみながら呑む酒をそば前という。大人の粋な嗜みと、愛飲家には知られた話。

そば食が誕生した江戸時代、気の短い江戸っ子を大人しく待たせるために、そば屋が考えたもてなしが事の始まりとか。

ならば呑むべし。『蕎麦前なくして蕎麦屋なし』と、文豪、池波正太郎氏もそば屋酒の楽しさを語っていることだし。都合よく感化されさっそく飲酒の口実に。

そば前の肴は、卵焼きや板わさなど、そばに使う具材で作るのが定番。なので、その店ならではの珍品にお目にかかることも。例えば写真のは、店の名物そばに使う種(具のこと)を、酒に合うよう味を調えたというもの。

店の味をツマミに酒をやれるとは、何と気の利いたおもてなし。これぞそば前の醍醐味だ。

で、酒を楽しんだら、〆のそばをたぐる(食べる)という流れになるのだが、粋な呑み手を気取るのも要注意。酔っぱらってそばを忘れちゃ本末転倒。粋も野暮に転じると形無しだ。(フリーライター、きき酒師)

店舗情報

そば処 名人傍
旭川市1条通8丁目
AM11:00~PM7:30
Tel 0166-23-1929
日曜定休