- 北海道らしい、シラカバ材のコーディネートプラン。地域資源の価値を高める「白樺プロジェクト」から生まれた美しい家具です
木製家具やクラフト品の展示販売を通して、旭川家具の魅力を発信する旭川デザインセンター(旭川市永山2条10丁目)で、秋冬の企画展「Made from Hokkaido 北海道の森から生まれる旭川家具」が開かれています。
同センターを運営する旭川家具工業協同組合は、輸送にかかるエネルギーの削減や森を持続的に循環させることを目的に、北海道産木材の使用比率を高める「ここの木の家具・北海道プロジェクト」に取り組んできました。今年で10周年の節目を迎えるこの取り組みの結果、現在は約7割の旭川家具が道産の広葉樹で作られるようになっています。
企画展は、国内外の森林の現状を紹介するパネル掲示から始まり、家具になる前の木材の展示や、森から家具になるまでのストーリーを追った映像の上映など、家具を通して地球環境を取り巻く問題にも目を向けられる内容です。
メインとなる家具の展示ブースでは、11社の家具47点をシラカバやナラ、サクラ、タモ、ニレ、センといった6つの樹種別にコーディネートして紹介しています。チェアやダイニングテーブル、チェストなど同じ樹種を組み合わせて作る空間は、メーカーが違っても統一感のある洗練された雰囲気。それぞれの木の強度や特徴によって同じ家具でも設計に違いがあり、その樹種ならではの色や木目、形も見どころです。
地元素材でここまで製品化に成功しているケースは国内家具の五大産地の中でも珍しく、豊富な森林資源と研究機関がある旭川だからこその成果。「これまでの取り組みを反映した、ひとつの集大成ともいえる企画です。家具の一つひとつを見て、触れてみてほしい」と同組合の専務理事、杉本啓維さんは話しています。
展示は来年3月23日(日)まで。営業時間は午前10時から午後5時。火曜定休、年末年始休業。問い合わせは旭川デザインセンター(TEL:0166-48-4135)へ。