現役医師の海老さん
美瑛で雑穀料理教室

フリーランスの医師である海老潤子さん＝写真＝が、美瑛町市街地にある自宅で、雑穀と野菜の料理教室「あわのいえ」をオープンしました。庭で栽培したタカキビやアマランサスを使い、簡単で健康的なレシピをデモンストレーション形式で教えています。

海老さんは2年前に福島県から移住。それまで17年間を大学病院に勤め、放射線治療専門医としてがん患者に寄り添ってきました。しかし充実した日々の中、自分が本当にやりたいことを見失っている感覚が常にあり、居心地の悪さを感じてきたと言います。そうした折り、近しい友人や父、兄が相次いで急逝。「生きているうちにやりたいことをしないと」という思いを強めていきました。もともと海外の名峰に何度となく挑戦してきたほどの無類の山好き。自然豊かな場所で子育てをしたい気持ちも大きくなり、登山に不自由しない美瑛町にたどりつきました。

雑穀料理との出合いは、息子の食物アレルギーがきっかけ。山形を拠点に全国でセミナーを開く雑穀の料理教室に通ううち、味のよさと健康効果の高さにどんどん魅了されていきました。もちきびやヒエ、アワ、アマランサス、キヌアなどで作るシチューやミートソース、キャラメルやビスケットまで、レシピは多彩。「おいしく健康的な食事を続けると心が満足して、むだなものを食べなくなります。私は白砂糖中毒から脱出でき、頑固な便秘も改善しました」と振り返る海老さん。「医師の立場からも、体と心の土台である食の大切さを強く感じています」と続けます。

今年は自宅の庭でアワやタカキビ、アマランサスを栽培しました。干して脱穀したものを今後のレッスンで使用します。10月は18日(火)にヒエ粉のクリームで作る雑穀スイーツ、26日(水)は雑穀たっぷりのスープを予定。ともに午前10時半から正午、3000円。メニューに肉や魚、乳卵、砂糖は使いません。4人以上集まれば、旭川市内で出張レッスンも可能です。予約、問い合わせは、あわのいえ(メール：tozan.biei@gmail.com )へ。