雨の日も冬も快適ステイ
美瑛の丘に屋内型キャンプ場

旭川市在住の会社員、及川勝彦さん＝写真＝が美瑛の丘に屋内型のキャンプ場「オールシーズンキャンプ」(美瑛町字大村大久保協生)を開設しました。友人らの手を借りて、元教会だった建物を手ぶらでも滞在を楽しめるように改装。及川さんは「ここからアウトドア愛好者や美瑛のファンが増えていったら嬉しい」と話しています。

キャンプ好きの及川さんは、初心者にもやさしく、四季を通じて楽しめる屋内型サイトを運営したいと考え、旭川近郊で空き倉庫を視察するなど物件を探してきました。長年勤めている職場が美瑛だったこともあり、北西の丘展望公園近くの元教会だった建物も候補として気にかけていました。そんな時、その建物を購入した友人が及川さんの夢を知り、貸し出してくれることに。温めていたインドアキャンプ場の計画が動き出しました。

改装は、1年ほど前から休日や出勤前の時間を利用して進めました。ピンク色だった外壁を白に塗り直し、チャペルの鐘塔も錆を落としてキレイに。1階部分にはキッチンや風呂、洗濯機など水回りを整え、壁全体を黒板にして、おすすめのカフェなど町内の観光マップをチョークアートで描いています。

2階の礼拝堂だった場所には大型のティピーテントを常設し、中にはダブルのエアーベッド2台を設置。梁からブランコを吊るし、人工芝を敷いて野外の雰囲気を出したほか、中庭には焚き火ができる場所も作りました。近く、調理もできるペレットストーブや、テント式のサウナの導入も計画しています。

今後、及川さんは仕事を続けながら、サイトの管理人を務めます。「定年になって自由な時間が増えたら、やりたいことはもっとたくさんある」と及川さん。「本当は自分で住みたいくらい」という施設には、及川さんの夢が詰まった大人の秘密基地のような雰囲気が漂います。

サイトは1棟貸しで定員4人。利用料は1泊2日で光熱費込み4万4000円。ランタンや調理道具、コーヒーミル、シェラカップなどは無料で貸し出します。基本的な道具は揃っているので、食材だけ持ち込めばOK。現状ペットは宿泊できません。問い合わせは及川さん(☎090-6269-0590)へ。