
「桜の開花が土いじりの季節」と言われ、間もなく旭川もその時期を迎えます。
今年ライナーでは、寄せ植えをテーマに季節の花と暮らすヒントをご紹介。
初回は寄せ植えの基本の作り方を中心に専門家に教えてもらいました。
道具

- 好きな形のプランター
- 移植ゴテ(あれば大中小)
- 手袋
- ハサミ
- 軽石
- 苗
- 培養土(赤玉土入りがおすすめ)
まずは基本の作り方

プランターの深さに合わせて軽石で上げ底する。女性ならプランターのフチに手を置いたとき、中指の先が軽石に届くくらい(約12cm)が目安。浅いプランターの場合は軽石不要で水はけ穴から土が出ないように網目シートを置く。

軽石または網目シートの上に、培養土を2cmほど入れて、ポットに入ったままの苗を配置してみる。
ポイント1

深さのあるプランターの場合は図のように高低差のある植物を組み合わせ、浅いプランターなら全体の高さをあわせるとバランスが良くなります。

配置が決まったら、苗をポットから取り出して根ほぐし。ポットの中で上に伸びていた根を下に向けるイメージでほぐす。土と根が柔らかければゆで卵の殻をむく要領で、硬ければ手でむしるように、またはハサミで切り込みをいれながら大胆に。一部根が切れても気にしないでOK。余分な土もあわせて落とすことで、プランターに移した際に植物同士が離れすぎず、程よい距離感で植えられます。
ポイント2

ポットから出すときは、下から押し出すように握ると簡単に取り出せます。なかなかポットから外れない時は、苗の根本に指を添えて逆さにすると上手に取り出せます。
ポイント3

苗は小分けにして使ってもOK!分ける際に根が切れないように注意して

すべての植物をポットから出し、配置した後に元肥を撒く。その上から培養土を手で押し込みながら植物の根本がしっかり隠れるまで入れる。

全体のバランスを整えて完成
初心者でも上手にできるコツ
花はほどほどに、グリーンを多用して
花は華やかな反面、花がら摘みの手間がかかったり、思っていたよりも大きく成長しすぎたりしてしまうことも。一方でグリーンは手入れの手間が少なく管理のしやすさが魅力です。花は3種類くらいに抑え、色や形状がさまざまなグリーンを組み合わせてみましょう。
思った以上にぎゅうぎゅうに詰めてみよう
植物はストレスを感じると花が咲きます。直径30cmほどのプランターの場合は7種類くらいの苗を植えるとベスト。ただし根の広がり方は植物により違うので、売場スタッフに相談すると安心です。
土はケチらず良い土を!
培養土の価格はピンキリ。でも高価な土にはちゃんと理由があります。高い土にはたいてい良質な「赤玉」と呼ばれる土を配合しているため、栄養分と水分を上手に蓄積してくれるので、植えた後の手入れが簡単。初心者こそ土にこだわって用意するのが◎!
日々のお手入れ
夜の気温が5度以下なら 毎日室内に移動させるのが吉
北海道の夜はまだまだ冷え込むことが多いので、寒い夜は面倒でも室内に移動させて。気温が低いと植物が枯れてしまうことがあります。
水は表面が乾いたら 肥料は週1回を目安に
頻繁に水をあげすぎると根腐れの原因に。表面が乾いたタイミングで水を与えてください。肥料は週に一度、液肥を使って。
咲き終わりに「花がら摘み」をして 花をもう一度咲かせよう
花は咲き終わった後に種を残し、そのまま咲かなくなってしまいます。種になる前に花をハサミで切ると、もう一度花を咲かせます。
こんな寄せ植えいかが?
浅いプランターで花束のようなラウンド型の寄せ植えにチャレンジ


(A)パンジー
(B)タイムフォックスリー
(C)オレアリア シルバーナイト
(D)ネメシアメロウ レモンフロート
(E)羽衣ジャスミン
(F)ローズフォーエバー
ウクライナカラーを思わせる ブルーとイエローでコーディネート


(A)カンパニュラ メリーベル
(B)あじさい
淡い色味が愛らしい春の花が主役


(A)クレマチス カートマニージョウ
(B)シレネ ユニフローラ
(C)パンジー
(D)ヘリクリサム シルビオブッシー
(E)フレンチラベンダー ラベラ
(F)スノードラゴン
取材協力
株式会社ほりべ造園 ガーデンセンター
旭川市東旭川町共栄17番5号
☎0166-33-0970
約3000坪の敷地に、庭いじりが楽しくなるヒントが満載。多彩な品種の花苗やガーデニンググッズ、盆栽、寄せ植えなどを販売しています。9月30日まで無休で営業。SNSで季節の花々を紹介しています。
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