協力隊の林さんが作成
愛すべき鷹栖の日常を一冊に

鷹栖町の地域おこし協力隊の林歩実さんが、冊子「いつものたかす」を発行しました。B5判・全66ページに渡って、地域で長く食べられてきた料理や地元の人々が作る景色が、鮮やかなカラー写真と感性豊かなテキストで綴られています。

福岡県出身で、北海道の風景に憧れて大学時代に何度も旅行に訪れました。卒業後も住んでみたいという気持ちを抑えられず、かつて宿泊した旭川市内のゲストハウスの管理人をはじめ、様々な人の助力を得て一昨年の4月に鷹栖町の地域おこし協力隊に就任。農村地区の活性化を担当しますが、コロナ禍で地域と関わる機会になかなか恵まれなかったことから、人々の普段の姿を知ろうと自ら町内を取材して回ることにしました。「実際に暮らしたくて北海道に来たこともあって、人々の日常に魅力を感じていました」と林さん。6月から1年半をかけて、20代から90歳まで、延べ59組の人々に取材を重ねました。

冊子の前半では、トマトのわき芽のてんぷらや鹿肉のラグー、わらびのお浸しなど地元の食材で作られるものから、鷹栖の冬に欠かせない薪ストーブを使ったパンまで、地域の人々が長く作り続けてきた料理が、レシピや感想とともに載せられています。後半では、季節ごとに姿を変える周辺のワンシーンを、温かなまなざしで切り取った写真を多数掲載しました。林さんは「分量はいつも目見当、という方も多くて、レシピの作成は苦労しました」と振り返り、笑います。

任期は残り1年。「料理教室などイベントでこの冊子を活用したい」と力を込めます。冊子は鷹栖町の役場や公民館で無料配布(数量限定)しているほか、町のホームページでも全ページを見ることができます(「鷹栖町　いつものたかす」で検索)。問い合わせは鷹栖町総務企画課(☎0166-87-2111)へ。