- ミス・アース・ジャパンに輝いた吉田さん
世界4大ミス・コンテストの一つで、国際的な地球環境問題を訴える「ミス・アース」の2021年の日本大会で、旭川出身の吉田小夏さんが、北海道代表として初のグランプリに輝きました。11月の世界大会では、タレントコンペティションのダンス部門でブロンズ賞を獲得。幼少のころから20年間、クラシックバレエに打ち込んできた吉田さんは「すべての経験がここに繋がっていた」と充実感をかみしめています。
高校卒業まで旭川で過ごした吉田さんは、6年間ドイツにバレエ留学し、プロのダンサーとしてヨーロッパで活躍していました。コンテストのことを知ったのは、2019年に帰国してから。当初「ミスコンにあまりいいイメージはなかった」という吉田さんですが、北海道大会は出場者の費用の自己負担がなく、女性が夢を持って美しく変わっていく過程を重視する大会のコンセプトに共感し、出場を決意しました。
ウォーキングやスピーチ、ダンス、立ち振舞など50時間のトレーニングは、リモートを中心とした受講でした。バレエダンサーとして体幹や身体を使った表現には自信がありましたが、自分の言葉で思いを表現するのは苦労しました。
6月の北海道大会で優勝した吉田さんは、翌月の日本大会でも最終審査の5人に残り、審査員から「10年後のあなたは何をしていますか?」という質問に、留学時に目にした裸足の難民の子たちを思い出し、「世界中をめぐって、子供たちにキレイな靴を届けています」と答えました。苦手意識があったスピーチですが、この時は自然に言葉が出てきたといいます。
コンテストを通じて、「思いは人の心を動かすことができることを学んだ」という吉田さん。将来は、ミス・アース・ジャパンの注目度と発信力を生かして「北海道の魅力を伝え、環境問題やジェンダーなどにも目を向けていきたい」と話しています。