地方都市の若者たちの群像劇
10日「サウダーヂ」上映

　山梨県甲府市を舞台に、地方都市に暮らす若者たちのリアルな姿を描写したフィクション「サウダーヂ」が、9月10日(土)にまちなかぶんか小屋(旭川市7ノ7)で上映されます。

　富田克也監督による2011年の自主制作映画。第33回ナント三大陸映画祭でグランプリを受賞した作品です。不況と産業の空洞化により、シャッター通りと化した中心街。公共土木事業が激減し、下請けで生計を立てる若者たちは行き場のない閉塞感と喪失感に満たされています。そして起こる日系ブラジル人やタイ人出稼ぎ労働者との絡み合いや衝突…。

　監督の地元・甲府を1年間にわたってリサーチする中で掴んだ現実とフィクションをたくみに織り交ぜ、かつてアジアでトップの経済大国と呼ばれた日本が抱える格差や移民といった等身大の社会問題を167分のドラマに凝縮しました。人種や性別をこえてこの地に縛り付けられる人々のリアルな姿を捉えています。

　上映は午前10時、午後2時、7時から。チケットは前売り1000円、当日1200円で、各回30枚限定。予約はまちなかぶんか小屋(電話0166-23-2801)へ。