村本 賢亮さん
ブランド名は自身のニックネーム「ラム」から。自らの足と舌でコラボ企業を探す村本さんが次に注目しているのは、なんとスパイシーなあの薬味が利いた醤油ラーメン。素材とチョコレートとの相性は完璧と断言しますが、果たして…?

き花が導いたベルギー修行
チョコで旭川名物を繋ぎたい

昭和4年創業、旭川の老舗菓子店・壺屋の家系に連なる村本賢亮(けんすけ)さんが、本格的にパティシエを目指したのは3年ほど前。本州の大学に進学し、「まずは社会や市場の動向を見る目を養ってから」と東京でスタートした会社勤めは、直後に届いた祖父の訃報で転機を迎えました。葬儀の席でうちひしがれる家族を前に「戻ろう」と決意。仕事の区切りを付けると再びふるさとの地を踏みました。

この世界でやっていくためには、なによりも製造技術を身につける必要がありました。修行先を探していたとき、頭に浮かんだのは同社の代表銘菓「き花」。菓子王国ベルギーに本部を置くモンドセレクションで、日本で最多の最高金賞を受賞しています。その審査員を務め、現地で菓子店を経営するパティシエの佐々木靖さんとの親交を頼りに、その後2年半に渡る修行が始まりました。村本さんは「ベルギーの菓子職人はケーキはもちろんチョコレートやパンまであらゆるスイーツを作ります。フランス語は苦手でしたが、片言の単語と英語でどうにか手順を覚えました」と苦笑します。

昨秋に帰国後はふるさとの豊かな食材を自分なりに発信しようと、地域の名物とコラボしたボンボンショコラの可能性に着目。伊勢ファームのブルーチーズ、男山の酒、喫茶ちろるのコーヒー豆、カフェUSAGIYAの抹茶―先ごろ新ブランド 「RAMS(ラムズ)」から、食材の個性そのままの4種のチョコレートを送り出しました。

「誰もが手にしやすいチョコで、旭川や北海道の魅力を世界に伝えたい。最終的には世界で賞を獲るのが夢です」と瞳を輝かせる村本さん。遅咲きだからこそ、会社員時代に培ったマーケティングの知識と、集中して身につけた本場の技術が強い味方になっているようです。

2018年2月13日