吉原 康弘さん
就農して5年。両親や弟とともに、米をはじめアスパラ、トウモロコシ、小麦など一年を通して農業に取り組んでいます。冬アスパラ「ピュアグリーン」は現在は収穫も終わり、残念ながら手に入りません。「来年は収量を3倍に増やしたい」とのこと。次の販売をお楽しみに

父母が築いた農のベース
兄弟で高める地域ブランド

 真冬の1月、旭川空港にほど近い吉原農場のハウスで、薄緑色のアスパラが次々と芽を出していました。冬採りの「ピュアグリーン」は、主力産地・東神楽町の農家でもまだ2軒でしか栽培されていない希少なアスパラです。低温でゆっくり育つ間に甘みを蓄え、勢いよく伸長する春夏に比べて密度が詰まりサクサク感が増していきます。

 「ただ、せっかくの冬採りも東京あたりでは年中様々な食材が出回っているため、あまりありがたみがないようです。この食材はこの時期、この場所でしか食べられないことに価値を見いだせそう」と話すのは吉原家の長男・康弘さん。言葉通り、納品した近隣のレストランや菓子店からも上々の評価を得ています。

 冬の初めに苗をハウスに伏せ込み、年末から1月末にかけて新芽を収穫します。春先に野菜苗を育てるまで遊んでいたハウスを活用したことで最小限の初期投資で済んだ一方、暖房費がかかるため、小売価格は春アスパラに比べて1.5倍になります。「それでも冬も農業を続けられることは大きい」と康弘さん。さらにこの成功が地域のブランドイメージを底上げすることで、主力の春・夏アスパラの単価アップにも繋がる可能性があります。

 こうした攻めの農業ができるベースには、父母が築いた前代があります。「昔は北海道農業といえばコメやイモが中心で、こうしたことに挑戦する気持ちはあっても実現は難しかった。それもあってぼくら兄弟の取り組みを応援してくれています。今も地域の核として働いている世代だから、たとえぼくらが失敗してもどーんと構えていてくれる。本当に心強い」。父母に寄せる信頼と愛情が、地域ブランドの新たな可能性を育んでいます。

吉原農場
東神楽町南13号右1-3
0166-83-2725
https://www.facebook.com/yoshiharanoujyou

2017年3月7日