竹内 祥剛さん
高校でジミヘン、ジャニス、オーティス・レディング、アニマルズなどを聴いてロックにどっぷりはまり、そこからブルース、ジャズへと広がっていったという竹内さん。でも音楽との出会いは意外にも日本の歌謡曲、特に吉永小百合の大ファンだそう

60年代後半のロック、ジャズ
アナログ盤の音に酔えるバー

 旭川市中心部の雑居ビルの地下。扉を開けると、ニーナ・シモンの優しい歌声が流れてきました。カウンターの向こうには壁一面を占領する膨大なアナログレコードのコレクション。「こないだ数え直したんですけど、今あるレコードは2000枚くらいかな」。

 人懐っこい笑顔でそう語るのは、オーナーの竹内祥剛さん。年金生活になってから第二の人生として昨年夏、この場所に店を構えたばかり。「好きな音楽をゆっくり聴ける場所がほしかった。まぁ、道楽ですよ」と笑います。

 高校卒業後、重機オペレーターとして土木建築現場で働いてきた竹内さん。10代のころ、音楽はとても身近なものとして存在していました。「昔は、バンド活動をしている仲間がいっぱいいてね。上京してプロになったやつもいる。自分も楽器をちょっといじったけど、すぐに才能がないってわかって聴く方専門になったんだ(笑)」。

 ぎっしり詰まったレコード棚を眺めて飲む酒は、音楽好きにはたまらない旨さがあります。現在では、こうした店は少なくなりましたが、かつては旭川にもジャズバーや、生バンド演奏が聴けるホールがたくさん存在しました。竹内さんの店を訪れる客は、当時を懐かしみながら、アナログの音盤がつむぐ温かな音に耳を傾けます。

 「枚数だけならもっと持っている人はたくさんいるけど、60年代後半のラインナップなら負けないかな」。ロック、ブルース、ジャズ―それは、竹内さんの音楽遍歴そのものでもあります。

 「カウンターバーでひとりだし、細々とやっていければ」。肩肘張らずに、好きな音楽を聴きながら酒を飲む。二次会が終わって、ぽつんと一人になったとき、ふと立ち寄りたいお店です。

ティダ
旭川市4条通7丁目つつじプラザビル地下1階
(3・4仲通り右側階段B1)
090-1308-4424
営業時間/19:00~翌1:00
定休日/月曜日

2017年1月6日