焼き鳥専門ぎんねこ
新子焼き(タレ・しお)1,200円 お持ち帰り可

人々の記憶と共に育まれたソウルフード

 旭川の新子焼きの聖地とも言えるのが「5・7小路ふらりーと」。またの名を「やきとり小路」。昭和の面影を残す、趣あるこの小さな路地には、創業から半世紀以上の老舗焼鳥店が軒を連ねます。「焼鳥専門ぎんねこ」も、そんな老舗店のひとつ。

 新子焼きは1950年の創業時から出している看板メニュー。生後18週の北海道伊達産若鶏をフレッシュのまま半身にして炭火で焼き上げ、最後に秘伝のタレにくぐらせます。こだわりは、その切れ目の入れ方。「身の厚い部分を切った方が焼きやすいのですが、肉の旨みを閉じ込めたいので、できるだけ鶏の姿を残すようにしています」(店主の久保さん)。余分なカットをしていないので、焼き上がりの姿は「これ全部食べられるの?」というほどのボリューム感。備長炭の遠赤外線で、表面は香ばしく、中はふっくらジューシー。さらさらとした甘めのタレが、肉の奥までまんべんなく染み込み、モモ、ムネ、あばら肉、手羽元と、部位によって様々な食感が楽しめます。

 焼き上がるまでたっぷり20〜25分。カウンター席で、熱燗をやりながら、焼き台をじっくり眺めて待つお客さんの姿も。「もう60年以上、出しているメニューだから。子どものころお土産でお父さんに買ってきてもらったり、若いころ給料が出たら食べていた、なんていう人もいてね。『新子焼きは、自分にとって一番のごちそうだ』って。うれしいですね」。

 時代と世代を越えて、人々に愛されてきた新子焼き。長い時間をかけて積み重ねた人々の記憶が、旭川のソウルフードとして、ゆるがない存在感を与えているのでしょう。ここ数年は、老舗店だけでなく、若い店主が切り盛りする新しい店でも新子焼きをだすところが増えてきました。「それぞれのお店の味やスタイルを追求しつつ、今後はお店どうしのつながりを持って、旭川名物として新子焼きをPRしていくことができれば」と久保さん。食を通じたまちおこしが注目される今、新子焼きにはその可能性が十分にありそうです。

2012年3月19日

焼鳥専門 ぎんねこ

素通りは許しませんぞ

焼鳥専門 ぎんねこ

住所:旭川市5条通7丁目5・7小路ふらりーと

TEL:0166-22-4604/定休日:月曜日/駐車場:なし

(5条通/焼鳥)

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(登録日:2011年3月21日 最終更新日:2014年1月10日)

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